が大好きなもの.5












「な…ンだよ。」






突然端正な顔が間近に寄ってくる。
灰がかった瞳に見つめられて一瞬だけドキッと、
まるで少女マンガの乙女のような鼓動の高まりを覚え、
土方は声の調子に動揺を見せるが。






「ものすごいハラワタ煮えくり返りそうなんで、
このまま犯しやすから。」






本当に、一瞬だった。
ガクリと落ち込む気持ちをなんとか奮い立たせる。
愛らしい唇からどうしてこんな下品な言葉が出るのか分からない。

だが、土方とてこのまま大人しくされるわけにはいかなかった。
只でさえマヨネーズでドロドロだというのに、
更にそこへ総悟のモノが入ってくるなんてたまったものではない。

それよりも(否、それも重要だが)
先程の質問に全く満足のいく回答をしない総悟に対して
またもや怒りが湧いてくる。






「てめ、いい加減にしろコラ!
俺の質問にも答えてねぇくせに何を着々と進めようとしてんだ!?
ハラワタ煮えくりそうなのはこっちだっつの!!」






感情に任せて土方は叫ぶ叫ぶ。






ついでに秘部からマヨネーズが漏れる漏れる。
だが、もうそれに構ってなどいられない。
目の前のサド王子を撃退するのが今の何よりもの目標だ。






「あー、もうギャンギャンうるさいお人でさァ。」






しかし土方の魂の叫びも何処吹く風。
総悟はお構いなしに持ち上げた両脚の間に顔を埋め、
そして先程の山崎との会話を思い出す。






『沖田隊長って何が一番好きなんですか?』






守りたいモノは、真選組。
それと、近藤さん。昔からそれは変わってないけど。


でも何が一番好き?と聞かれたら、そりゃあ勿論。






「あッ、あ…!!」






ずちゅ、ちゅぷちゅぷ


土方の体内に注いだマヨネーズを、総悟は吸い上げる。
その行為のあまりの恥ずかしさに土方は耐え切れなかったが、
無理な体勢と吸われる感覚に
ビクビクと身体を震わせる事しか出来ず、
持ち上げられた両脚が空しく空を蹴った。






「ちくしょ…総、悟…ッ!」






吸い終えたのか、口の端をぺロリと舐めながら
土方の腰を下ろす総悟を見、
肩で息をしながら悪態をつく。

それに対して”なんでィ”と言うように総悟は溜め息をついた。






「はーァ。もっと色っぽく鳴いてくだせェよ。
折角アンタが舐めた俺の息子がナエ萎えでさァ。」

「あァ!?んだと…」






まさか、と思い総悟の股間はなるほど。
確かに先程は若干、頭を持ち上げていたモノの元気がなくなっている。
それを見た土方はなんとなく衝撃、正確に言うと多大なるショックを受けた。

舐めさせられ、更には結局肛門にマヨネーズを突き刺され、
救出する筈だったマヨネーズはいつの間に体内に入れられて、

最終的には総悟の口の中…。






「・・・マジ、かよ。」






あまりの事態の酷さに土方は呟く。






「マジでさァ。
やっぱりマヨネーズより
俺のミルクまみれになってる土方さんの方が、
俺は興奮する事が判明しやしたね!」

「いやいやいやちょっと待てえぇぇえ!!」


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