「なんでそうなる!?どうしてそういう展開になる!?」
「…土方さんだからでさァ。」
怒り狂う土方の頭をよしよし、と宥めるように総悟は撫で、
再び愛しい人の腰を持ち上げると、膝を胸につくほど折り曲げさせた。
「意味が分かんねぇってさっきから言ってんだろ!
いい加減説明し…あぁ!!」
「俺のイチバンが、アンタだから。」
曝け出された土方の秘部に、
彼の痴態を見て無条件で硬くなる自身を総悟は喋りながら突き立てた。
先程吸い出したが、直腸に若干残っていたマヨネーズが
潤滑油の役割を果たしてくれているのだろう。
ズルリと難なく総悟の性器は呑まれていく。
「ん、ぅ、いち、ばん・・・?ひっ、ぁ」
「そ。一番。分かってくれますかィ?」
つぷ。ぐちくちぃ。
「あっ、ああ、ぁっ、や…!!」
突きながら自身を弄ってやると、顔を真っ赤にしながら、
しかしまだ屈しないプライドが残るのか土方は
総悟にはすがらずに畳に爪を立てる。
「・・・強情なお人でさァ。相変わらず。」
「いゃ、ぁ。」
肉のぶつかりあう音と土方の声に不満を漏らしつつも、
総悟は慈愛に満ちた表情で見下ろす。
そして汗で濡れる漆黒の髪をかき上げた。
大好きなのも、苛めたいのも、可愛がりたいのも、
全部俺の一番は土方さん。
なのに。それなのにアンタって人はさァ。
「あーあー。酷いもんで、アンタの一番はマヨネーズですしィ。」
ねぇ?という風に小首を傾げて見せると、
「あ、ぁ?何を言って、んだ?
俺の一番は、ン、近藤さん、だぜ?」
と涙を流しながら土方からの返答がくる。
「はィ?」
自分の中の何処かで、血管がブチ切れた音が総悟には聞こえた。
…ここまでキて、というよりかここまで追い詰めて
アンタのそのお口から出る言葉は
マヨネーズでも真選組でも、ましてや俺の名前でもなくて。
「近藤さんだァ??」
「っ、ア!!」
「なーに?今アンタ、
近藤さんって言いやがったですかィ?その口?」
思わず脚を掴む総悟の手に力が入る。
その痛みに土方は声を上げた。
明らかに怒って(しかも瞳孔開き気味)、
腹黒王子のオーラが更に色濃くなり、
恐怖を覚えながらも土方が負けじと声を張り上げた。
「ああ、言った!つーか総悟、
テメェだってそうじゃねえのかよ!?」
「・・・俺?だから俺の一番は土方さんだってさっきから言ってまさァ」
「ちょ、待て!あのカエルを護衛した時に、総悟も言ってただろ!?」
怒りのままに腰を進めようとする総悟をなんとか止めようと必死になる。
このまま続行されたら犯し尽されて明日、確実に隊務をこなせなくなる。
「カエル?」
「近藤さんがソイツ庇って撃たれたろ!
そんでその後にテメーが磔にして(3巻参照)
攘夷浪士誘き出そうとか言ってた時だよ!」
カエルを磔、というキーワードで総悟はグルグルと記憶を辿り始めた。
逆さ吊りや背後からの突然の跳び蹴りなど
サディスティックな行為を平気でやってのけてきた総悟には
中々思い出すのを見つけにくいワードではあったが。
「・・・確かに、言いやしたけど」
弾き出された記憶。薪をガマの口に突っ込みながら土方に告げた。
「ほら見ろ!言ったじゃねぇか!」
勝ち誇ったように笑う土方の顎を、絶対零度の微笑みで返しながら総悟は掴んだ。