君が大好きなもの.2
総悟の言葉に一瞬、ポカンとした顔をしたがやがてすぐに青ざめる土方。
『ヤりましょうぜぃ』
追い詰めるだけ追い詰めた所で、足の裏を土方の股間から総悟はどけた。
「さ、そうしたらマヨネーズは返してやりまさァ。」
「てっめ…後で覚えてやがれ…!」
涙目で睨んで凄んでも、恐くないですよ。
そう思いながら、土方を”ソレ”に促す。
「くそ・・・。」
呟きながら、未だ快感の余韻が残る体で土方は膝立ちになる。
「いた、ちょ、コラ!総悟!?」
「どうせですから、今回はサービスしてやりますって。」
「やめ、何してんのォォ!!?」
言い、土方の目の前で総悟は自分自身にマヨネーズをかけ始めたのだ、
「ねっ。これで少しは舐めやすいだろィ?」
何が『ねっ』だ。全然可愛くねぇよ、寧ろ恐ぇよ!
「ふ・・・。」
しかし、目の前の性器withマヨネーズに思わず土方は眩暈がした。
「どうしたんでィ。土方さん。」
「な、んでもねぇ!」
総悟の機嫌を損なう前に、土方は意を決してソレに舌を這わせた。
「ぁ、ぴちゅ、ん、ぁ」
「お、今の土方さん、イイ顔。」
「くぁ・・・(このクソガキ・・・!!)」
先程まで報告書をまとめていたというのに、何故こんな事にならなきゃいけないんだ。
「・・・何考え事してんでィ?」
「!?
土方が上の空な事に気づいた総悟が彼の黒髪を掴むと前後に揺さぶる。
「あーあー。だらしなくよだれ、零しちゃって。エロいなァ。」
「・・・なっ・・・!?」
総悟の言葉に、土方は思わず口を外してしまう。
「いっ、てぇ!」
突然腕を引っ張られ、膝立ちしていたのだから
「総悟ぉおお!!ちょ、お前いきなり何しやがるんだ!?
「へぇ。そいつはすいやせんでした。」
しれっと答える総悟はやはりというか、普段の調子であっけらかんと謝罪する。
「な、なにして」
「はぁい、土方さん。さっさと脱ぐ!」
総悟は器用にズボンのボタンを外してチャックを下ろし、
「ぁ、ゃ、」
丸出しになる土方の臀部。いきなり外気に触れたせいか、
「『ゃ』、ですって。
「意味が分からねぇ!何がしたいんだよ、お前は!」
「えェ?だって土方さんが、他の事考えて上の空みたいですから」
言いながら総悟がマヨネーズのフタを再び開け始めるのが土方の視界に入った。
嫌な予感がする。
「最終ヒント。俺を満足させてみせなせェよ。」
どうやら、マヨネーズを奪われる前の総悟の言葉を思い出したようだ。
いくら隊服の布越しとはいえ、相当の刺激を与える事は出来た筈だ。
自分の上官が快感に弱い事は、よく知っている。
マヨネーズという弱みを握っている今、総悟は圧倒的に有利だった。
そしてそのまま総悟のズボンのチャックへと手を伸ばした。
ジィィという音と共に下着をずらして表れるそれは、
幼い顔にそぐわない立派な総悟自身。
手を添えて舐めてやろうとした瞬間、
突然髪を掴んで顔を離される。
と内心思いつつも土方は口には絶対にしない。
何しろ相手はどこまでが本気か分からない、サディスティック星の王子。
どこぞの万事屋の銀髪野郎のような確信犯ではないから
余計に性質が悪い。
いくらマヨネーズ至上とはいえ、あまりにもグロテスクすぎる。
無意識にこぼれた溜め息に、総悟が首を傾げた。
独特のにおいが鼻を掠めて神経を犯す。
そう思いながらもマヨネーズを救出するにはこうするしかなくて。
他の者から見ればとても馬鹿馬鹿しい理由だが、
土方にとってはマヨネーズの危機は自分の危機なのだ。
しかし、そもそも机の上にマヨネーズを置ておかなければ…
という後悔の念さえ頭の中で回り始める。
ふ、ん、むっ!」
その反動についていけずに土方の口端からは唾液が零れ出た。
それを見た総語は何を思ったのか
いきなり土方をうつ伏せに引き倒すとそのまま馬乗りになった。
そのまま倒れれば畳に思いっきり顔を強打するわけで。
咄嗟の反射神経が働いたおかげで顔面は免れたが
打ち付けた頬がジンジンと痛む。
すっごく痛かったんですけど!」
言葉では謝っていても、心底ちっとも悪いと思っていない事を土方には目に見えていて、
そこにイラッとしつつも馬乗りしていた総悟の手が
畳に面しているズボンのチャックの所に突然入ってくるものだから
それに腹を立てている暇など土方にはない。
そのまま下着ごとずりおろす。
思わずひ弱な声が出てしまう。
可愛イなァ。
録音してスピーカーで屯所内に流してやりましょうかィ?」
というか、臀部を剥き出しにされてマヨネーズ…って…
それしかありえないというか…。