"ナニ"を抜こうだって!?このガキは!!
いつもは無表情でさりげない
「何って、マヨネーズを人質(?)にしたんでさァ。」
「いやいやいや!意味わかんねぇ!
「え。俺が聞いたのは『土方さんがいない間は触らない』って話だけでさァ。」
「へい。じゃあ土方さんはどうしたらいいんでしょうねぇ?」
「何を…、ンあ・・ッ!?」
「ちが、ちょ、だからそういう話じゃ・・・!」
「じゃあどういう話でさァ?」
土方の事を、素直に総悟はそう思った。
ああ、可愛い。
そう思いながらも総悟は攻めの手を緩めない。
君が大好きなもの
「土方さん。一緒に抜きやせんかィ?」
絶句した土方の時間が、しばし止まる。
悪気も下心も全くない総悟の言葉に
一瞬我を忘れ、意味を考え、その後にすぎに赤面しつつも怒鳴る。
「…俺は今から近藤さんに、コイツを届けてくる!!」
そして勢いよく立ち上がり、今まで書いていた書類をぺシンと叩く。
何故かいきなり余裕がない土方の様子を見て、
総悟は『はぁ』とだけ返事をした。
「あ、あと俺がいない間に、そのマヨネーズ触ったら斬るからな!
わかったな!!」
物凄い動揺を見せながら、
襖をスパンと閉めて土方は出て行った。
そこまで平静さを失わさせるような事を言っただろうか。
と思いながら、ふと視界に"触るな"と
言われたばかりのマヨネーズが目に入る。
「お帰なせィ、土方さん」
局長である近藤に報告書を渡した後。
部屋に戻り、そろりと襖を開けた
土方を待っていたのは
妖しいくらい優しく微笑んでいる総悟。
サディスティックを発揮するのが総悟なのだ。
こんな態度は絶対に何かある、と思いつつも部屋に入り、
警戒しながら土方は後ろ手で襖を閉めた。
「さってと。」
畳に土方が座り、タバコを出そうとしたのをのを見計らって
総悟はテーブルの上のマヨネーズに手を伸ばした。
「え、ちょ、お前!何してんのぉお!?」
何故か突然、命よりも大事と言っても
過言ではないマヨネーズを立ち上がった総悟に奪われ、
更にそのマヨネーズは刀を突きつけられている。
「さ、土方さん。返して欲しければ大人しくやられてくれィ。」
大体、マヨネーズに触ったら斬るって言ったろが!?」
にやりと笑う総悟に、土方は思わず言葉を詰まらせる。
そうしてる間に、刀の先が
今にもマヨネーズに食い込みそうになっている。
「ちょ、やめろ!総悟!!」
珍しく慌てふためく土方の股間を、総悟はすかさず足の裏で緩く踏み潰す。
「あ、まてって、そぉ、ごぉ…!」
クリクリと足の裏で回すように総悟が踏むと、
ヒクンと身体を揺らせて土方が喘ぐ。
だがそこで、すぐにハッとして声を出さないように口を手で押さえた。
それを見た総悟は”気に入らない”、というように刺激を強める。
「ぃ、ぁ、ゃめ、マジメにシャレになんねぇぞ、てめ・・・っ!」
折角声を抑えようとしても、それは総悟の前では皆無で
土方は悔しくも悪態をつくことしか出来ない。
「嗚呼、なんですかィ。土方さんは足コキがお好きなんでェ?」
可愛い。
涙ぐんで感じる土方の股間を、
その表情を見下しながら片足で弄る事が出来る。
世間では鬼の副長と呼ばれる、彼を。
「土方さん。ホラ。じゃぁアンタはどうすりゃイイと思います?」
鳴く土方に、マヨネーズを突きつけながら総悟はニタリと微笑んだ。
一瞬考えたようだったが分からないようで
”何って…”と声を震わせながら呟く。
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