壊れてるのは君。
決して僕ではない。
だから君は檻の中にぶち込まれてる。
ソウデショ?
お仕置きしてあげる。
更生させてあげる。
だって僕はその為に君の前に居る
<ねぇ、こんなに.3>
可笑しい。
逃げ切れる筈だった。
確かに3人に囲まれてはいたけれど
でも、それでも普段のように逃げ切れる筈だった。
なのに。
『はろーん、土方十四郎だよねぇ?』
黒い制服に身を包んだ銀髪の男に先回りされていた。
コイツとは一度だけ刀を交えた事があったが
型にあった戦法ではないから
戦いにくい事この上ない。
正面切っても勝てる見込みは少ない。
悔しいが退く事だけを考えていた。
早く総悟や山崎達と合流して…
ぱしゅ。
何の音かは分からなかった。
それが聞こえた途端
首元に何かを感じて―…そして俺は意識を失った。
そして目を覚ました時には暗い部屋、ベッドの上に居た。
懐にさしていた刀はない。着流しを纏った身体のみ。
目の前には鉄格子。
窓もなく、あるのはトイレだけ。
埃くささの中に血の匂いが僅かに混じっている所からして
ここは恐らく拷問部屋か何かだろう。
俺は捕まったのか…。
そう悟った時、扉の向こうから話し声と足音。
恐らく俺の様子を見に来たのだろう。
チャンスだ。
見くびられていたのか、猿轡もされていないし
四肢を拘束する為の
ベッドについている手錠にも繋がれていない。
噛み付いてでも、引っ掻いてでも
ここから抜け出す。
死んでたまるか。
近藤さんや、残してきてる総悟達の為に…!
それなのに。
「ん!んん…っ!」
変な球体のモノを口の中に入れられて言葉を奪われ
脚を開かされた状態でベッドに拘束されてしまった。
屈辱になんとか耐えつつも
俺はギッと、相手を睨む。
するとやけに穏やかな表情で見下ろしつつも
口元を緩ませる銀髪男と視線が絡む。
「こうやって、面と向かって話すのは初めてだよねぇ?
ども。坂田銀時でぇす」
坂田銀時…!
俺はその存在に目を見開いた。
幕府に飼いならされた特殊部隊・武装警察に所属している男。
吉田松陽を筆頭に
彼の教え子である3人で編成されている
少人数であるが精鋭部隊。
その中で最も腕が立つのが坂田銀時と噂されていた。
彼らは名が知られているだけで顔は世間に晒されていない。
こうして、顔と名が一致する事は滅多にない事だ。
「で〜あそこで不機嫌そうにしてるお坊っちゃんが」
「銀時。俺の説明しようとしてんじゃねーよカスが」
「あのさ。お前本当に何しにきたの」
坂田の連れに目を向けて、俺は驚愕した。
鴉色の黒髪の隻眼。
アイツは恐らく、生前の近藤さんが
武装警察の一人の左目を奪ってやったと言っていた。
恐らくそいつだ…!
「あり?土方ってば、俺より高杉のが気になるの?」
「んく!」
坂田に思い切り強く顎を掴まれて
彼の方に向かされる。
かと思えば、坂田が
俺の身体の上に馬乗りになってくるから驚いた。
「ねぇ、お前は吊るされるのと縛られるのだったらどっちが好き?」
「…!?」
「あーでも、吊るすとあんまり楽しい事出来ないから縛りにしとこっか?」
吊るす?縛る?
今から拷問でもする気か?
そう考えた瞬間、ありえない感触に身を捩った。
「ん!?」
「あはは。超コリコリしてるけど
今からこんなんで大丈夫かよ?」
先程暴れたせいで開かれた胸元。
そこに坂田の手が這わされたかと思えば
乳首を突然捻られたのだ。
驚きを隠せずにいると、
相手は指先で更に早く俺の胸の突起を玩ぶ。
顔が一気に熱くなるのを感じた。
「んんっふ、んんん…っ!」
「ちょ、ビクビクすんなよ。
嬉しいけどさぁ、こんなんでそんな感じてたら…」
そう言って坂田の手が離れ、
ベッドから下りて何処かへと行ってしまう。
高まる熱が一気に逃げ、全身で息をしながら
少しだけ安心して気持ちを落ち着かせた。
が、その時間も本当に僅かなものだった。
ドサドサドサ
重力に従って、大量の何かが俺の隣に落とされる。
ベッドに広げられたソレにギョッとした。
蝋燭やムチは理解出来る。
拷問に使用するオーソドックスなモノ。
問題はそれよりも多く存在する物体。
「折角、お前の為に銀さんがこんなに用意したのにさ?
ぜーんぶ意味なくなっちゃうじゃん?」
驚愕する俺の前で、坂田は『用意した』ものの中の一つを拾い上げる。
小さいボールが連なったソレをレロリと彼は舐めた。
「ローターとかバイブとかぁ〜
あとは肛門鏡とか尿道バイブと…
あ、ちゃんと貞操帯も用意してあげたんだよ?
偉くね?」
鼻フックはしないよ。土方君の鼻が拡がっちゃったらやだし。
と楽しそうに坂田は話しかけてくる。
だが明らかに正常ではない。
それだけはなんとなく分かった。
「さて、何から始めよっか」
自分が今からされるのが、普通の拷問ではないという事も。
(壊れてるのは、誰?)
土方十四郎がいつかここに来る時の為に。
俺はあらかじめ様々な淫具を用意しておいた。
彼に快感だけを与えられるように
隅々まで彼を観察出来るように。
だって好きなんだもん。
だって欲しいんだもん。
だったら、全部知りたいのは必然な気持ちだよね?
「んん!んーんー!」
口枷をされている彼は、
俺が持ってきた道具を見た途端に
切羽詰ったように首を振って暴れ始めた。
あーもう。
そんなに暴れちゃダメだよ?
手錠で君の大事な手首や足首が傷つくでしょ。
彼の気を紛らわせてあげようと、
するりと開かされた内股に手を這わせた。
すると、そこで初めて自分の下着を脱がされている事に
気付いたのか・・・
なんとか俺に触れさせないように膝をくっつけて閉じようとする。
「往生際が悪ぃなぁ。意味ないって事、分からない?」
からかうように言うと、ギッと睨まれる。
まぁ、最初から言う事を聴いてくれる、
なーんて思ってなかったけど…
どうしよっかな。
とりあえず、『俺』を識って貰おうかな?
好きになって貰うのはそれが初めのステップだしね。
無駄な抵抗であるその足を開かせ、
その間に体を入れて完全に閉じれなくする。
ビクッと肩を揺らしてこちらを見てくる
彼の顔が可愛いすぎる。
強い瞳の奥に垣間見る、あの怯えた感じがすごい好き。
「ん、ふ…っ」
「お前のペニス可愛いねぇ。あんまり使ってない?」
「…!」
剥き出しになってる彼の牡。
萎えているそれを掴んで
カリ首を人差し指でつつっと撫でてやった。
すると丁度感度が良い場所だったのか、
言葉にならない悲鳴を上げて首を反らす。
「あは。ココ好き?ねぇ、好きなんだろ?」
「ん、ん、んんッ、」
目をつぶって、再び首を横に振ってきた。
でも段々とほっぺたが紅潮してくのが分かる。
それが楽しくてニタリと俺は笑むと、
竿も尿道口も陰嚢も触れてやらないで、
くびれたその部分だけを攻めてやった。
「ふ、ぅンっ、ん…!!」
「なぁなぁ、土方。
なーんかトロトロしたのが出てきたぜ?
分かる?」
「ふ…」
噴き出し始めたた先走りの液体をすくい、
それを親指と人差し指で擦り合わせながら
眼前に差し出してみせつけてやった。
すると、俺に弄られてカウパー液が滲み出てしまった事が
よほど嫌だったらしく、
ふるふると震えながら土方がそれを見つめる。
やっべ。何この子、超苛めてぇ。
「ふふ。まずは土方のミルクが
どんな味だか知りたいから、搾乳しよっか」
濡れた指を土方のほっぺたで拭きながら、
俺はさっき広げた道具の中から3点ローターを引き寄せる。
そして、彼の乳首と陰茎にそれぞれ押し当て
簡単に外れないようにテープで止めた。
「ん、んんー!!」
そして躊躇いなくスイッチオン。
すると、体をビクビクッと震わせてくぐもった悲鳴を上げた。