だが、それも間違いだった。
どんなに彼が優しくても結局は、天人達の雄をいやらしく銜え込む肉便器でしかない今の自分を否定できない。
「土方、今日はこれを飲んでから奉仕しろ」
そう言って無理矢理飲まされた、無味無臭の粉末。
この独特の光沢は見覚えがあった。
瞬時に『転生郷』だと記憶が教える。
だが、今の土方は彼らを取り押さえる所か、呑まされるのを抵抗もせずに口にするしかない。
「クク、悔しくないのかよ!男にケツ蹂躙されてよォ!」
「…ッ」
罵倒を浴びせられても、ただ合わせて腰を振り、呑まされた薬で余計に感度は高まり、頭の中から屈辱も悔しさも、そういう感情は少しづつ土方の中から消えていった。
「ふ…近藤さ…そぉ…ご、ぉ…」
「ガハハ!オメーの十四郎ちゃんが泣き始めたぞ!慰めてやれよ!」
「あ!本当だ、どうしたの、何が哀しいの」
情けない。
江戸の街の平和を護るのが役目なのに、それをおびやかす薬を呑まされて気持ちよくなってる。
馬鹿みてーだ。
俺がしたい事はなんだ。したかった事はなんだ。
もう分からない。もう、どうでも良い。
勝手にしろよ
「旦那様、もっと俺を可愛がって、くださ…い!」
もうどうでもいい。笑いさえ零れる程。
――…土方が転生郷を呑まされ続けて5日が経った。
今日も銀時がやって来る時間が迫ってくる。
だが、薬のせいか分からないが性欲が収まらない。ベッドの上でぎゅうと身を縮めるも、中々引きそうになかった。
「ひっじかたくーん!今日はたっぷりマヨ入りコーンパンを…って、アレ?」
予想した時間通り、銀時が現れる。いつもの出迎えがないのに違和感を覚えたのか、不安そうな声が近づいた後、足音がベッドルームに入る。
「ちょっと、どうしたの、気分でも悪い?」
「あ…ッ」
ビクン、と声だけで感じる身体。
血管が熱くたぎり、漏れる息が荒くなる。
マズイと土方は直感した。このまま近寄られては…。
「ねぇ、体調崩し…」
ギシッとベッドに乗り上げてくる銀時。
思わず視線が彼の下半身へ向かう。その黒いズボンの向こう側にある性器を想像しただけで咥内に唾液が溜まった。
舐めたい、触りたい、銜えたい。
次の瞬間には、銀時の体をベッドに縫いとめて組み敷いていた。
「お、い、土方君。何してんの。洒落になんねーって」
「嫌なら目でもつぶってろよ。そしたら女と変わんねーからよ」
『何言ってんだよ』と言う銀時を無視し、ズボンに手を伸ばす。
確かに同じ体格で力では若干劣るとしても確保で取り押さえの経験がある土方にとっては、今の状況は銀時に押し返される筈がないという確信があった。
「土方君、やめよう!マジで!本当に!」
騒ぐ彼の肩を片手で押さえつけて太腿の辺りに馬乗りになり、手際よく性器を空いている方の手で取り出した。外気に触れたからか、または土方に握られたかは分からないが、ピクンとそれが脈打つ。
「ちょ、本気!?何、銀さんが来ない間に何があったの!?」
「うっせーな。目ェつぶれって言っただろーが」
「…いッ」
早く舐めろと本能が急かす。それに誘われるように土方は裏筋に舌を這わせた後にぱくっと口に頬張ると銀時がひくっと喉を鳴らした。
構わずにじゅぽじゅぽと唾液を絡めて土方は舐め上げていく。
天人に連日仕込まれた、技のようになっていた。
「んぅ、うっ…ぴちゅ、」
その間も土方は一心不乱になって、ゆらゆらと腰を揺らしていた。
早く熱いもので貫いて欲しくて仕方がないのだ。
それに応えるかのように銀時のモノも硬くなっていく。
「…そろそろ、いいか…」
言って性器から口を離して徐に腰を上げると、ビクッと困惑の表情で銀時が見上げてくる。気にせずに土方は反応した彼の雄の根元を支えると己のアナルに宛がった。
「ん…ッ」
「ちょ、土方マジ?」
「…しねぇん、だろ?」
「あ?」
白銀の瞳と視線が絡む。
土方は声が、震えたような気がした。
「軽蔑、しねぇんだろ?お前は」
一気に彼の性器をアナルに埋め込むと、同時に二人は声を上げた。
間入れずに土方は銀時の腹に手を置き、自ら上下に動いて出し入れを開始する。
「あぁっ、あ!」
自ら良い所に銀時の雄を擦りつけて土方は鳴いた。
尋常ではない彼の行動を銀時が驚いた表情で見ているにも関わらず、行為を進めていく。
「ひじか、た!どけ、もう、出る…!」
やがて切羽詰った声で銀時が告げる。だが土方はお構いナシに動き続けた。
はぁはぁと息を荒げ、絶頂へ目指す事しか今の土方には頭にない。
「抜けってば、本当に出ちまう…」
「はぁ、出せばいい、だろーがよ。中で出すの、んっ好きなんだろ?」
そう言った瞬間突如銀時は起き上がって、逆に土方をベッドへ押し倒す。