驚きで目を見開く土方。
そんな彼に見せ付けるかのように晒された胸元を、毛だらけの掌が這いずり回った。
外気に触れたのと同時に与えられた感覚に、ひく、と喉が鳴り、乳首が勃つのが自分でも分かった。

「クク、ちっせぇ乳輪だなァ。やっぱり女とはその辺はちげ−のか」

「いてぇ…ッ」

言いながら爪を立てて引っかかれ、土方は体を揺らせて呻く。
爪の痕が付き、血が滲んでいく様を見ていた蛸の天人は興奮したように叫んだ。

「ねぇ、ボクにも触らせて!十四郎君に触らせて!」
「うっせーな、じゃあコイツをベッドにまで運んでいけよ」

クイ、と猩々星の天人が顎で差した先はベッドルーム。そこで土方は初めて自分が恐怖で震えている事が分かった。

情けねぇ。
鬼の副長と恐れられている俺が、こんな事で。

「ふふ、十四郎君の大事な所はどうなってるのかな、何色なのかな」

ベッドにドサリと下ろされ、先程外されかけたベルトがとうとうカチャリと音を立ててズボンから離れる。それを一つも抵抗を許されずに見守っている自分が土方は悔しくて仕方なかった。
一気にズボンと下着を脱がされてしまう。

「く…ッ」

「ねぇ、十四郎君のココ、すごい可愛いね。ふるふるしてる」

ねっとりとした言い方で囁きながら、吸盤のついた掌が土方の雄を撫で上げる。やめろ、と制止をかけたくても出来ず、唇を噛んで耐える事しか出来ない。

「オイ、てめー何勝手に続き始めてんだよ」

初めの部屋に居た最後の一人、ネズミの天人と一緒にベッドルームに入ってきた猩々星の天人はまたもや蛸の天人を押しのけると、ベッドに乗り上げて土方の体に馬乗りになった。

「はは、どうだよ。土方君よォ。天人に犯されるのなんざ初めてだろ?」

「…最悪だな」

「思った通り生意気な犬だな。地球に来て、初めててめーを見た時から、そのお綺麗な顔をメチャクチャにしてやりたかったんだよ」
「あぁ…ッ!」

徐に性器を掴まれ、思わず漏れる声。そんな土方を笑って見下ろしながら、抜かれたベルトで彼の両手首を頭上で縛り上げた。

助けて。

心はそう叫ぶ。それを実際に声に出すことは許されない。

「ひぐ、ぁ…んく、ぅ!!」

「クク、最高に締まりがいいぜ、土方…!!」

散々ふやけるぐらいまで舐められ、緩められた土方の秘部をじゅぶじゅぶと音を立てて猩々星の天人の巨大な性器が律動を繰り返す。縛られて四つん這いにさせられている為に、必然的に腰は高く上げる姿勢になり、その下には蛸の天人が入り込んで土方の雄を絶え間なく愛撫して嬉しそうに吸い続けていた。

「十四郎君のにおい、十四郎君のあじ」

「ふぁ、ん、く」

「どうした?口の方が随分と疎かになっているぞ」

そして、土方の口にはネズミの姿をした天人の性器が突っ込まれていた。唾液を口の端から零しながら、初めての、しかも強制的にさせられるフェラと括約筋を抉じ開けられる感覚に何度も意識を飛ばしかけた。

『…総悟、テメ、どこ行くんだ?』

『姉上への、仕送りしに行くんでさァ』

だが、その度にそう言う総悟の顔が浮かぶ。
否、総悟だけでない。家族に仕送りしている隊員は他に大勢居る。彼らの為にも、気絶したりして土方を犯す彼らの機嫌を損ない、真選組を解散させるわけにはいかなかった。

「や、ぁ、う旦那、様、ぁ…!」

負けるわけにはいかない。だから、痛みにも屈辱にも耐えられる。
護るものの為なら。



*君の事しか、今だけは*


「ここ、って…」

依頼人に告げられた建物の前に立ち、その場所に銀時は驚愕した。三日前に土方が連れ込まれるのを目撃したホテルだ。

『ある要人の世話を、三日ごとにこの時間帯にして欲しい。他言した時の身の保障はこちらではし兼ねるのであしからず』

「いや、まさか要人って土方君…いやいやいやナイナイナイ」

そう呟きながら、華美なロビーを通り過ぎてエレベーターに乗り、指定された部屋へと銀時は向かった。

万事屋に現れたサングラスをかけた黒服の依頼人。
怪しすぎだったが、ジリ貧生活の銀時は多額の報酬金の前にあっさり依頼を引き受けて。

部屋へ辿り着き、渡されたカードキーを差し込むと、ピーという音を立ててロックが外れた。

「すんまっせーん、万事屋ですけどぉ…」

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