「あっあぁん!もっと奥、奥だ総悟〜」

「あ、ここですかィ?もう土方さんてばエッチなミルク出しすぎでさァ…」

「ダメっ、もうダメよ、イっちゃうぅ〜」

「なーにイってんですかィ。俺はまだまだですよ?」

「んう、総悟…いぢわる言わないで、イかせてぇ…」

「仕方ないですねィ、じゃあいちにのさんで…」


「てンめぇええ!!
何を気色悪ィ一人芝居やってやがる総悟ぉおお!!」






総悟の後頭部を土方が思いっきりぶん殴る。
渾身の一撃を喰らった頭をさすりながら、
総悟は『なんでィ』と
後ろから奇襲をかけてきた土方の方を向いた。






「なんでィじゃねーよ!人の部屋で意味不明な行為をするな!」

「だってェ〜
隊務がめんどくさくて
土方さんにちょっかい出しに来たら〜
土方の野郎が爆睡してやがってたんで〜
ムカついて音読してみました。」

「何その理由!?
つーか俺は爆睡してたんじゃなくて
休憩とってただけだクソが!」






ひとしきり怒った後、
はぁぁと盛大な溜め息をついて
チラリと総悟が音読していたという手元の本に視線をやる。

男女が絡み合う(しかも結合部の修正なし)ページが
恥ずかしげもなく広げられていた。






「…はぁ…どっからそういう本を調達してくるんだお前は…」

「その辺からでさァ。
ほら、この写真の土方さんなんて凄いですぜィ」

「…凄いって何がだよ。
修正か?修正なしがそんなに誇らしいか?
・・・
・・・って何その本んんん!!?」






よく見ると、女性の顔の部分は
全て土方の写真に挿げ替えられていた。
カタカタと震えながら土方は本を凝視する。

嫌がらせ通り越して呪いじゃないだろうかコレは!?






「あ、でもさっきの台詞は俺が変えモノでさァ。
『エッチなミルク』の所は
本当は『やらしい蜜』ですし」

「聞いてねェよそんな事は!
つかちょ、本当に何だよコレ!?
何の用途を考えてこんな本作ったんだよ、製作者!?」

「まー普通に考えて夜のオカズ用でしょう」






ケロリと言い放つ総悟に、
土方は怒りの全てを止めて動きすらフリーズさせた。
思わず無言で年下の彼を見つめる。






「だって、オナ道具にしか考えられませんぜィ。
このページ、なんかカピカピしてるし」

「…じ、自慰に使ってるヤツが居るって事か…?俺を…?」

「いたって可笑しくないでしょうね。
俺だって一人でスる時はアンタを考えてますから」


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