男の言葉を信じられず、土方は目を見開く。
そんな土方のの髪を愛しむように相手は撫でてきた。
「真選組も、先日は鬼兵隊の攻撃に瓦解されかけたらしいではないか。
それを君や一番隊隊長の沖田総悟、そして万事屋のメンバーによって事無きを得たようだが。
あの件も、侍同士での潰しあいの結果だろう?」
今度は首筋をなぞられ、鳥肌を立たせつつも土方は混乱していた。
確かに『スパイの反乱』という報告書は近藤と共に上へと提出した。
だが、あくまでも一般市民である万事屋の存在は伏せていた筈だ。
なのに、何故この天導衆の男は把握している?
白夜叉が…もし銀時が本当にかつて攘夷志士だったのならば、桂と繋がっているのも合点がいく。
まさか、本当は今も攘夷浪士だったのだろうか?
心の奥底では、土方を幕府側の情報源としか見ていなかったのだろうか?
「だから、坂田銀時は我々の申し入れを聞き入れた。
自分が感覚の全てを失い、兵器になる事で、もう誰も傷つかずに済むのなら、と」
しかしそこで浮かんだ疑問も、全ては耳元に囁かれた一言で掻き消された。
「君にもう、二度と哀しい想いをさせたくないから、彼は全てを捨てたのさ」
(…ああ、俺は馬鹿だ。銀時が俺を利用するなんて事、出来ない。アイツはそんな器用じゃない)
『沖田君のねーちゃんの時も、妖刀の時もお前、一人で何とかしようとしたろ。
それで土方君は良いかも知れねーけど、でももっと残された人間の事も考えてやれよ』
いつも、俺の事を見てくれてて
『それひっくるめて、銀さんはお前が好きなんだから仕方ないでしょ』
俺の欲しい言葉を、くれて
『土方君が江戸を…俺の大切なモン護ってくれるなら、その分俺がお前を護るから』
俺を、受け入れてくれて
『こんな俺だけど今はお前の、傍に居させて』
そのくせに寂しがりやなヤツだけど。
でもお前は俺を救ってくれたから。いつも護ってくれたから。
俺の大切なものを。俺自身を。俺の気持ちを。
だから、今度は俺がお前を護る。
お前が本当にかつての攘夷志士だろうが、なんだろうが関係ない。
脚色する部分とか、全部ひっくるめて信じるって決めた。
俺は、お前を助けに此処に来たんだ…!
「銀、時を、元に戻す事は…もう出来ないんですか?」
己の体を滑りまわる相手の掌に気持ち悪さを覚えながら、土方は訊く。
恐らく男はその問いを待っていた筈だ。
笠の下でニヤリと笑んだのを見て、それを確信した。
「私もねぇ、考えていたんだ。折角国の為に働いてくれる彼に、全てを犠牲にさせてしまうのは申し訳ないとね。ただしそれは君の協力が必要だ。
ゆえにここへ、君を呼んだ」
「俺の、協力…?」
「そう」
欲情したようにレロリと舌で唇を舐めながら、土方の臀部の割れ目にズボンの上から指を当ててくる。
「君が私の友人達の犬になってくれれば…坂田銀時の感覚を元に戻す膨大な研究費を出してくれるらしくてね…」
俄かには信じがたい話だ。
本当に銀時を治してくれるのかも分からない取引。
だが、自分の身体を差し出すくらいで少しでも可能性が見えるなら、幾らでもそうする。
「…分かりました。この土方十四郎の身体、坂田銀時の為に捧げましょう」
(こんな汚れた体でも、それくらいは許されるだろ?)
簡単な事だ。土方はそう思う。
足さえ開けば、真選組も銀時も護れる。
抵抗したり疑ったりした所で意味はない。
全ての事は、あの天導衆の男に繋がっているのだから。
「ひぐ、ぁ…んく、ぅ!!」
「クク、最高に締まりがいいぜ、土方…!!」
行って犬になって来いと命じられ、向かった先の隣の部屋には天導衆の男の友人と思われる天人達が既に待ち構えていた。
土方が絶対に断れないのを見込んで呼びつけたのだろう。
用意周到な事だ…そう思いながらも引き裂かれたシャツとベストを脱ぐ。
そんな土方の体を嘗め回すように黙って見ていた天人達も、次の瞬間には貪るように圧し掛かってきた。
「ねぇ、十四郎君のココ、すごい可愛いね。ふるふるしてる」
地球に来て土方を一目見てから、ずっと滅茶苦茶にしてやりたかったという天人もいれば、人間の女に飽きた天人、ひたすらに土方の秘部に触れ、舐め続ける天人も居る。
そもそも、そんな彼らが果たして地球人一人の治療研究の為の費用をこんな事で出してくれるのかは、判断し兼ねた。
だがもう、こうするしか土方に手段は残されていない。
「あっ、あ、ああッ」
(我慢すれば良い。攘夷浪士達に輪姦された時みてぇに、無意味に体を開いてるわけじゃない。銀時を、救う為に…っ)
散々ふやけるぐらいまで舐められ、緩められた土方の秘部をじゅぶじゅぶと音を立てて猩々星の天人の巨大な性器が律動を繰り返す。
縛られて四つん這いにさせられている為に、必然的に腰は高く上げる姿勢になり、その下には蛸の天人が入り込んで土方の雄を絶え間なく愛撫して嬉しそうに吸い続けていた。
「十四郎君のにおい、十四郎君のあじ」
「ふぁ、ん、く」
「どうした?口の方が随分と疎かになっているぞ」
そして、土方の口にはネズミの姿をした天人の性器が突っ込まれていた。唾液を口の端から零しながら、強制的にさせられるフェラと括約筋を抉じ開けられる感覚に何度も意識を飛ばしかけた。
「や、ぁ、う、ぁ…!」
だが、負けるわけにはいかない。だから痛みにも屈辱にも耐えられる。
護るものの為なら。